*Zephyrs*

観に行く舞台、気になったニュースをまとめるだけ

純粋だから、分かち合える傷がある。

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※ネタバレ含

KIDS


観てきました♪

原作は、乙一さんの「傷―KIZ KIDS―」。
短編です。

宣伝では、「80万部突破のベストセラー」と謳っていますが・・・
そのうちのほとんどは「きみにしか聞こえない」が目的で購入された分なんでしょうね。。。

この作品。
原作が刊行され、
漫画版が出版され、(アスカ)
映画化が決定し、
2つめの漫画版が刊行され、(エース)
映画版のノベライズが刊行され、
映画が公開となった作品です。

そもそも。
小説→映画→ノベライズ。って。
小説が悲しいことになっていますね。

さて。
映画の話に戻りまして。
原作との違い。
アサトとタケオの年齢が上がっていますね。
原作では、二人とも小学生だったワケで。

でも、その変更が重要な意味を持ってきていますね。
アサト、タケオ、シホの年齢を近くしたかったからと予測します。

アサトの能力。
原作では、アサトの能力は「傷を他人から自分に、もしくは自分から他人に移動させる」でした。
映画では、サイコキネシスですね。

でも、その変更により能力自体が分かりやすいものになっています。

シホの再登場。
原作では、ばっくれて終わりです。

再登場するからこそ、テーマを重く伝えられるんですね。きっと。

大きな変更点は、この3つくらいですかね。
でも、その3つが大きな柱となって、
『KIDS』が素晴らしい作品に進化した感じですね。

脚本、監督。
ともに作品改革者としての実力が高いです。

監督は、映画『きみにしか聞こえない』と同じ人ということなので、
かなり期待をしていたのですが、期待に応えてくれた感じがします。



さてさて。
映画を観ていて、CGの使い方にはこのような使い方もあるのだな。と感心させられました。
傷が消えていく描写、素晴らしい完成度がありますね。

で!“傷”
生々しいです。

タケオが父親にアイロンを押し付けられるシーン。
「ぎゃー。」って叫びそうになるくらいに臨場感がありました。
(ボクの場合、ホラー描写よりこういったシーンの方が怖いんですよね)

思ったのは、
「よくR指定がかからなかったなァ」ってこと。
最近は緩和したんですかね??

少なくとも、PG12指定くらいはかかりそうな感じですけどね。


心配だった尺も、
無駄無く程よい感じになっているし。

映画で、感心させられたのは、
公園の修復!

素晴らしいですよ。
違和感無く、3人が仲良くなれてますよ。

原作的に少々不安な部分のあったこの映画ですが、
問題ないくらいに完成度の高い作品に仕上がっていると思いました。


最後に。
どうでもいいことですが。。。
白の長袖シャツに、ジーンズ姿のアサト。
一瞬L(デスノート)に見えました(笑)